パイナップル通信

毎日元気にのびのびと、時々立ち止まって考えるメモ

子供の習い事

ご無沙汰してますー。右足首捻挫→首寝違い→左足甲捻挫を一ヶ月間にやっちゃいました。怪我ばかりしててひっさしぶりの更新です。さて、子供の習い事について。

 
今朝からなんとなく子供の習い事についてのツイートをよく見かけたのはこの記事のせいでしょうかね。
うちでは習い事に関して3つ決めてることがあります。
1)子供がやりたくないものはやらせない。やりたいかどうか必ずお試ししてからやる
2)その習い事から得たい成果を決めて達成したらやめることを考える。でもやりたければ続けてもOK
3)でも子供にも親にも負担が大きすぎるものはやめる
 
ここに至ったには色々苦い経験もありますのでまとめてみました。
 
1)子供がやりたくないものはやらせない。やりたいかどうか必ずお試ししてからやる
当たり前な感じでしょ?でも意外と親がやらせたい習い事に子供が小さいうちから入れちゃってる人結構います。これはうちの子供というよりは私自身の習い事経験から。いつから始めたか記憶のない頃からやってて、でもキライでキライで仕方ない習い事がありました。でも親がやらせたいからやめさせてもらえなかった。当然練習しないので上手くならないし、先生にも褒められないし、グダグダずるずるした挙句やめました。結構長いことやっていましたが、結局ものにはならず、いまや全くできません。お金も時間も本当にムダ。
親がこれをやらせたい!って思った時はなんでやらせたいんだろうって考えたほうがいいですよ。深く深く考えてみると、自分が昔やりたかったけどやらせてもらえなかったみたいなことなら子供じゃなくて自分がやったらどうですか。また、男の子/女の子なんだからこれぐらいやっとくべき(サッカー/ピアノ/バレエなど)、みたいな理由だった場合はやめたほうが良いです。本人に興味がないと練習しない→せっかく習ってるんだから練習しろと叱る→ますますキライになる、の悪循環におちいります。
 
2)その習い事から得たい成果を決めて達成したらやめることを考える。でもやりたければ続けてもOK
さて、子供が新しい習い事を始めてしばらくしたら、達成したい目標を一緒に決めます。これを達成したらやめてもいいかな、って思えるくらいの目標です。 xxができるようになったらとか、xx級に合格したら、とかあらかじめ決めておくと後でもめにくいです。はりきって始めた習い事でもやはりスランプはやってくるし、移ろいやすい子供心、ちょっと面倒になってやめたい、とか言い出すのが普通です。その場合、約束した目標まで達成したらやめてもいいよ、というとじゃあもうちょっとやるか、となります。いつかはやめられると思うとちょっと気が楽になりますよね。
 
うちの場合、全然昇級しなくてイヤになりやめたいと言ってきた水泳で、約束通り4泳法マスターしたらすぐにでもやめていいよ!と言ったところじゃあもうちょっとだけ頑張ってみる…と続け、ついにマスターした時にやめていいよーと言ったら面白くなってきたからもうちょっとやりたい!となったことがありました。
自分がやりたいと言い出した習い事をあまりに簡単に放り出すのを黙って見てるのは親として難しいですよね。そのためにもやめたけどこれを得たよね、という目標を無理のない範囲で決めておくのがオススメです。
 
3)でも子供にも親にも負担が大きくなりすぎたらやめる
ものにもよりますが習い事って親の負担が大きいです。お月謝、送り迎え、時間の拘束、試合、発表会などなど…あまりに負担が増えてくると、子供に対してもそれなりの見返りを求めたり(上達しないとイラつくとか)努力を強要したり(厳しく練習させちゃうとか)しがちになります。そして、子供は強要が大キライー。わかっちゃいるけど怒っちゃうー、という結果になりがち。
 
一方、子供の負担も結構あります。たとえ好きで始めた習い事でも、上達しない、試合に出られない/出ても負ける、遊ぶ時間がなくなるなどなど…ある一定量は鍛錬として励ますべきでしょうが、親として冷静にこの負担から得るものと失うもののどちらが大きいかな、と時々考えたほうがいいと思います。
 
これは私の手痛い失敗談です。長男が学校のサッカークラブに入りたいと言ってきたので、体験後入団しました。1年半程遅れて入団したのですが、学校のチームということもありすぐにチームになじんだようでした。
しかし、半年後ぐらいから練習に行くのを渋りだしました。理由は練習の時間が長く疲れる、休日に遊ぶこともできない、コーチが怖い、といったようなことだったと思います。もちろん、こちらとしては半年でやめるとかないでしょ、もうちょっと頑張ったらと励まします。でもその裏側にはせっかく入ったのだから、学校のチームだし簡単に抜けたりすると申し訳ない、高いユニフォームもわざわざ買ったんだし、と子供本位ではない理由も色々あったとおもいます。
遅れて入ったせいなのか、息子は特に上手いわけでもなく、試合に出ることはほとんどありません。同級生が活躍する試合をぼんやり見ている、つまらなくなって友達とふざけているとコーチに叱られるの繰り返し。試合のたびにやれ弁当だおやつだと準備をして、見学だけして帰ってくるのがとても歯がゆく思えました。かと言って悔しいから人よりたくさん練習するわけでもない。だんだんサッカーの話は家庭内ではしなくなりました。
それに加えて学校のクラブはボランティア運営。当然練習ごとに保護者がサポートとして立つお当番が一ヶ月半に1回程回ってきます。それはもちろん親の役目ですが、寒い/暑いなかグランドの隅に3時間ずっといるのは本当に苦痛でした。また、試合のたびに引率やらなんやらと駆り出されるのもしんどかった。しかも子供が活躍するどころか出場もしない試合なわけです。子供がちょっとふざけていたりすると本当に腹が立ちました。
 
そうこうしてるうちに、子供が本格的に練習に行きたがらなくなりました。理由を聞くと、遅く入ったからみんなのできることができない、コーチにわからないと言っても練習が足りないからだと言われて怒られる、自分は同級生のなかでもビリから数えた方が早い程度の実力で上手くもならないからもう嫌だ、本当に行きたくない…ここまで聞いてもっと早く辞めさせるべきだったと後悔しました。
学校のクラブであるがゆえにサッカーでの自信の喪失は彼の学校生活にも影響していたでしょう。練習に行かないことがあるとサボりだろうと揶揄されたりしたこともあったようです。また、ボランティア運営のため、サッカー経験者でないお父さんがコーチとしてきているケースがほとんど。スポーツ経験者の体育会のノリは小学校低学年にはまだきつかったようでした。
我が家のような場合は多少お金がかかっても、(お客さんとして)技術を教えてくれたり子供の気分を盛り上げたりしてくれる営利のスクールの方が本人が無駄に劣等感を抱くこともなかったし、私の負担も少なくて上手くいっただろうな、というのが後で思ったことですがすでにあとの祭り。子供心にサッカーに対する苦手意識がしっかり植え付けられ、サッカー自体がキライになってしまいました。いまやサッカーは国民的に人気なスポーツ、無駄な苦手意識のために後々嫌な思いをするかもしれないな…と親として後悔しきりです。
 
長くなりましたー。習い事との距離感、難しいところです。うちは親が習い事に熱血になるとろくなことねえな…というスタンスなので上記のような感じですが、こんなぬるいなかからは錦織くんや羽生くんやイチローや卓球の愛ちゃんのような人は出てこないでしょうね。好きと才能が合致する瞬間を見逃さず、それを捉えて厳しく暖かく育てる、それでオリンピックレベルに育てば素晴らしいです。でもその裏に消えていった人もたくさんいるかと思うと、どこまで何を犠牲にするかをいつもいつも考えながら時に失敗しつつ見守るしかないのかなーと思います。修行修行。